2003/01/27

GLI初画像:GLIが観測した九州と東シナ海・冬の低気圧の渦

宇宙開発事業団(NASDA)が開発した環境観測技術衛星「みどりII」搭載のグローバルイメージャ(GLI)による画像。図-1は2003年1月25日の昼間(11時30分頃)に取得されたデータによる合成画像。250メートル解像度の観測波長チャンネル28(波長1640ナノメートル)、23(825ナノメートル)、22(660ナノメートル)を使用している。大陸から東シナ海にかけて雲が広がっている。白い部分は低層 の暖かい雲を、青い部分は高層の氷雲を示している。雲の間から、九州および台湾北部が見える。

図-1:GLIが観測した九州と東シナ海
グローバルイメージャは紫外から赤外域にかけて36の観測波長チャンネルを持ち、大気・海洋・陸域・雪氷圏の様子や変化を高精度かつ全地球規模で観測することができる。

図-2は2003年1月25日の朝(9時45分頃)にグローバルイメージャ(GLI)によって 取得されたデータによる合成画像。1キロメートル解像度の観測波長チャンネ ル13(波長678ナノメートル)、8(545ナノメートル)、5(460ナノメートル)を使 用している。北海道の東海上に中心を持つ猛烈に発達した低気圧に伴う厚い雲 が広く関東沖まで分布している様子がわかる。

図-2:GLIが捉えた冬の低気圧の渦 GLIが捉えた冬の低気圧の渦

この低気圧が三陸沖を通過した1月23日から24日にかけては全国的に季節風が強まり、東日本から北日本にかけて大荒れとなった。GLIの多数の波長帯を使って雲の種類や詳細な構造を明らかにすることができる。

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